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…2…



 「ゆなちゃん、もうすぐバレンタインデーだね。」

 ミキちゃんがうれしそうに言ったの。

 「バレンタインデーって何?」

 思わず聞いたら、ミキちゃんは驚いてた。
 そして、不思議そうな顔をして言ったの。

 「ゆなちゃん、知らないの?」

 由奈はコクンとうなずいた。

 「そーなんだー。」

 そういい残して、ミキちゃんはほかの女の子たちの方へ走って行ってしまった。

 何だったんだろう・・・
 バレンタインデーって何するのかな?
 虫歯予防デーみたいに、何かに気をつけましょうって日かな?

 そう思いながら、私はなかよしのまみちゃんに話しかけた。

 「まみちゃん、バレンタインデーって知ってる?」

 そしたら、まみちゃんはそんなの当たり前って顔で言った。

 「もちろん!ゆなちゃんはだれにチョコあげるの?」

 バレンタインって誰かにチョコをあげなくちゃいけないの?
 ゆな、チョコ大好きなのになぁ・・・

 ゆなが何も言う前に、まみちゃんは言ったの。

 「まみはね、パパにあげるんだぁ。」

 まみちゃんは、ニコニコして言うの。

 「まみちゃんはチョコレートきらいなの?あげちゃっても平気なの?」
 「え?まみ、チョコ大好きだよ。
  もしかして、ゆなちゃんバレンタインのこと知らないの?」
 「うん。何する日なの?」

 まみちゃんは、何がおかしいのか、笑いころげた。
 ゆなはさっぱり意味がわからなくって、気分が悪かったの。

 「何がおかしいの?」
 「ごめんね、ゆなちゃんらしいなぁって思って・・・」

 そう言って、まみちゃんはまだ笑っているの。

 「ゆなのことバカにしてるの?」
 「ちがうよぉ。おしえてあげる。
  バレンタインデーはね、好きな男の子にチョコをあげる日なんだよ。」

 好きな男の子に・・・?
 じゃ、ゆな、いっぱいチョコレート買ってもらわなきゃ。
 おかあさん買ってくれるかなぁ・・・・・・





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