ミステリーは止まらない
2.進 路
第12話
Writer:星野さゆる
家に帰った由奈は、自分のベッドにねころんで考えていた。 なぜ、ひかると亮が出会ったのだろうか? そして、みちるへの返事はどうすればいいのか? ふつうなら、NOなのだろう。遥とつきあっているのだから・・・・・・ しかし、今日、遥と同じ安らぎをみちるに感じた。 みちるにNOの返事をするのなら、遥とだって別れなくてはならない。 かと言ってみちるにYESの返事をしたら、 それこそ遥と別れなくてはならないのだ。 そして、彼女は決心した。 遥と別れること、そしてみちるとつきあうことを。 柱にぶつかったショックで感覚がおかしかったなんてことに気づかずに。 次の日、いつものように由奈と遥は放課後の道路を歩いていた。 由奈「遥、お願いがあるの・・・」 由奈はふるえる声で話を切り出した。 遥「何だよ急に・・・」 由奈「私とわかれて・・・」 遥「えっ?冗談だろ。」 由奈「何も聞かないで・・・・・・」 遥「マジかよ・・・」 由奈「遥のことは大好きなの。でも・・・・・・」 遥「これからも親友だよな。」 由奈にはそれ以上何も言えなかった。 少し背伸びをして、遥の首の後ろに手をまわすと、そのまま唇をあわせた。 由奈の涙は止まらなかった。 長い長いくちづけのあと、由奈は最後に言った。 「大好きだよ」と。 |
Copyright 2004 立川ナツキ&星野さゆる. All rights reserved.
Never reproduce or republicate
without written permission.