ミステリーは止まらない〜鎌倉・由奈伝説〜

1.由奈と遥

 

第19話

Writer:立川ナツキ

 

 

 タンポポ

 

 その頃ユナとチナはコーヒーを飲みながら話していた。

チナ「あのね、もしかしたらうちの両親離婚するかもしれないの。」

ユナ「うそっ、どうするの。チナは。」

チナ「わからない。弥生さんがホントの母だってことに混乱してるし。」

ユナ「そうよね。今まで通りにいけばいいんだけど、むずかしいよね。」

チナ「それにね、それにね、ママが、ママが・・・。」

 

 チナはポロポロと涙をこぼしていた。

 ユナはびっくりして、ポケットからハンカチをとりだし、チナに差し出すと

 口を開いた。

 

ユナ「どうしたの?おばさんに何があったのよ。」

 

 チナはユナのハンカチを受け取って、涙をふきながら

 

チナ「あのね、ママがね、弓月さんとの子供ができているらしいの。」

ユナ「うそっ、どうするの、おばさんは。」

チナ「わかんない、わかんないの。もうどうしたらいいの。」

ユナ「ま、今日は泊まっていきな。泊まることは言ってあげるから。」

チナ「うん。当分泊まってていいかな。」

ユナ「わかんないけど、聞いてみるね。ちょっと待ってて、電話かけてくる。」

チナ「うん、お願いね。」

 

 

 

 

 

 ユナは電話の所にいくと家に電話をかけた。

 

ユナ「もしもし、ユナだけど。チナ当分うちで泊めさせていいかな。」

マナミ「いいけど、あちらはいいの。」

ユナ「これからチナの家に電話するんだけど・・・いいかな。」

マナミ「いいわよ。ちゃんと連絡いれるのよ。」

ユナ「わかた。じゃあね。」

 

 ユナは電話を切ると今度はチナの家に電話をかけ、チナがユナの家に泊まること

 を話した。

 OKをもらうと、チナのいる席に戻った。

 

ユナ「いいって。」

チナ「良かった。当分、考えさせてもらう。」

ユナ「お互いそうするしかないわね。」

チナ「そうね。ところで、もうすぐで文化祭ね。」

ユナ「十日後だものね。それ終わったらもう受験まっしぐらだもの。

   それまでには気持ちを整理しないとダメよね。」

チナ「そうよね。そうそうのんびりしてられないものね。」

 

 

 

 


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