ミステリーは止まらない〜鎌倉・由奈伝説〜

3.解けない謎

 

第36話

Writer:星野さゆる

 

 

 

 

由奈「おばあちゃん!!」

うめ「おぉ、由奈ちゃんじゃないかい。久しぶりじゃのぉ。」

 

 仲直りできたんだね。

 これでひと安心じゃ・・・

 

由奈「久しぶりにおばあちゃんに会えて、うれしいよ!」

うめ「そうだね。私もうれしいよ。それに遥のこと見直してくれたんだね・・・」

 

 そこまで言うと、うめは泣き出してしまった。

 

由奈「おばあちゃん・・・」

 

 おばあちゃん、ありがと。

 

 そう思いながら、由奈はうめを抱きしめた。

 

 

 

 遥は台所から手招きして、由奈をよんだ。

 

遥「由奈、悪いケド今日は帰ってもらえるかな?ばあちゃん泊まるらしい

  から・・・」

由奈「別にかまわないけど・・・

   遥とふたりじゃおばあちゃん、おもしろくないんじゃない?」

遥「おもしろいとかおもしろくないとかはこの際関係ないよ。」

 

 由奈といっしょに住んでることがバレると困るんだよ。

 

由奈「じゃ、おばあちゃんには私の部屋に泊まってもらうよ。」

 

 言い捨てて、由奈はうめのそばに戻っていった。

 

遥「待てよ、由奈!」

 

 由奈は言い出したら聞かない。

 もうオレが反対しても駄目だ。

 由奈はばあちゃんに全てを話してしまうつもりだ。

 オレはまだ秘密にしておきたかったのに・・・

 

 

由奈「おばあちゃん、私の部屋に来ない?」

うめ「由奈ちゃんの部屋に、かい?」

由奈「えぇ。近所だし、遥とふたりじゃつまらないでしょ?」

うめ「まぁ、それはそうなんじゃが・・・迷惑じゃないかのぉ?」

由奈「迷惑どころか大歓迎よ!」

 

 ホント大歓迎よ。

 私、おばあちゃんに話したいことがあるの。

 

うめ「それじゃ、お世話になるかのぉ。」

由奈「じゃ、明日来るからね、遥。」

遥「あぁ、ばあちゃんをよろしくな。」

 

 オレは送り出してやるよりほかにないんだ。

 由奈はそういうヤツなんだから・・・

 

うめ「ふたりとも、お別れのKissぐらいしたらどうじゃ?」

遥「ばあちゃんっ!!」

由奈「おばあちゃん!!」

 

 ふたりは真っ赤になった。

 

うめ「ホントに純じゃのぉ・・・。ホッホッホッ!」

 

 

 

 


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