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Anniversary

記念日2:雨の桜並木 後編


 その後、先生の誘導でオレたち園児と父兄は体育館へと移動した。
 まるで夢を見ているようなフワフワした気分のうちに、入園式はつつがなくすんだ。



 園からの帰り道、オレは彼女と話しながら帰った。

「あしたから、いっぱいあそべるね。」
「そうだね。」
「ゆな、ようくんとまた遊びたかったんだぁ・・・」

 オレはうれしくて言葉が出なくなってしまった。

 が、彼女はそんなことにかまわず、次の話をはじめていた。

「ゆな、ずっと前からようちえんに行きたかったの。
 でも、ゆなお姉さんじゃなかったから行けなかったの・・・」
 
 朝は霧雨で濡れていた桜ももうすっかり乾いていた。







 桜の季節、雨が降るたびに思い出すんだ。
 由奈と再会出来た日のこと。
 とってもうれしかったあの日のこと・・・。



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